「ろうそく・あかり」
2012/8/1(水) ~ 9/30(日)
会 期:2012年8月1日(水)- 9月30日(日)
展示室:1F エントランスホール展示スペース
作品数:ろうそく 約330本、燭台 約60点
「和ろうそくと洋ろうそくの違いは何ですか。」ときかれたら、皆さんは何と答えるでしょうか。
原料も違えば、製法も違うこれら2つには大きな違いがあります。和ろうそくには、洋ろうそくの
ような複雑な形のものはありませんよね。火をつけると炎の色や形状も違いますよね。芯の見かけ
も全然違いますよね。触った時の触感も違いますよね。いったいこれらの違いはどこから来るの
でしょう。そんな様々な和ろうそくについての疑問にお答えするのがこの企画展です!
この企画展では、ハゼの蝋、椰子の蝋、菜種の蝋、米ぬかの蝋の4種についてその実物を見て頂く
とともに、それぞれの特徴についても紹介します。また、様々なシーンで使われている和ろうそくの
数々も御覧に入れます。この夏はぜひ工芸館で「和ろうそく」を再発見して下さい。
<七尾和ろうそくの歴史>
和ろうそくの歴史は古く、奈良時代に中国より「ろうそく」が輸入された時まで遡ることが
出来ます。江戸時代に、はぜの木(ウルシ科)の輸入により広く栽培が始まると、仏教の普及
と共に仏壇の灯明として広く用いられるようになりました。
1650年頃、七尾に「蝋燭座(ろうそくざ)」が開かれました。「座」とは現代における同業者組合の
ようなものでした。当時、物資の運搬には主に船が使われていました。はぜの木から採る原料の
蝋(木蝋)は四国や九州より、芯に使われる和紙は石見(いわみ)より船で運ばれてきたようです。
「北前船」の活躍の舞台でした。
七尾は湾の奥にあり、日本海の荒波から守ってくれるので、物資のあげおろしには最適でした。
北前船の寄港地として、天然の良港である七尾港が栄えたため、日本中から原料をとりよせ、
出来上がった和ろうそくを全国各地に運ぶことができました。このような背景から、七尾で
ろうそくの生産が盛んになっていったのでした。(高澤 久)
○協力:本企画展では、七尾和ろうそくの製造・販売に携わっている(株)高澤商店に全面的な
協力をいただきました。その他にも、以下の方々に展示品の提供をお願いしました。
有難うございました。岡田蝋燭店(はぜ蝋燭の提供)川上知明さん(燭台の提供)大島東太郎商店(燭台の提供)
◆ 併催イベント
今回の企画展では、関連プログラムとして2つのワークショップを行います。特に、 和ろうそくの
明るさを左右する大切な「芯」作りのワークショップは、他では体験できない和ろうそくの芯を和紙から自分で制作するユニークなワークショップです。
和ろうそくを学ぼう・その1「芯作りに挑戦!」ワークショップ
和ろうそくの作り方を1から学ぶワークショップです。あまり知られていませんが、和ろうそくの光の質を決めるのは「芯」です。このワークショップでは和ろうそくにとって一番大切な和紙の芯作りを実際に行います。参加者が作った芯は、高澤ろうそくの職人さんがそれぞれ和ろうそくに仕上げて
お届けします。
日 時 :第1回目 8月22日(水) 13:30-14:30 / 15:30-16:30
第2回目 9月19日(水) 13:30-14:30 / 15:30-16:30
場 所 :工芸館1F
内 容 :① 和ろうそくとは? 洋ろうそくとの違いは?
② 和ろうそくの作り方は?
③ 芯を作る講 師 :高澤行江さん
定 員 :各回10名
料 金 :¥1000(材料費、お届け送料)
予 約 :1回目は8月21日(火)、2回目は9月18日(火)までに工芸館にメールか電話でお申し込み下さい。 定員になり次第締め切らせて頂きます。
(TEL: 076-262-2020、メール: info@ishikawa-densankan.jp)
お渡し :参加者が作った芯は職人さんが和ろうそくにし、後日宅急便でお届けいたします。
尚、完成品のサイズは、高さ約15cm、上部の直径約3cmとなります。
芯を作っているところ |
和ろうそくを学ぼう・その2「絵ろうそく作りに挑戦!」ワークショップ
和ろうそくにオリジナルのデザインを施し、自分だけの絵ろうそくを作ります。アクリル絵の具を
用いて、和ろうそくをキャンバスに絵を描きますが、思ったより難しいかもしれません。
出来上がったろうそくは胴を特別な日の灯りとしてお使い下さい。
日 時 :第1回目 8月22日(水)13:30-14:30 / 15:30-16:30
第2回目 9月19日(水)13:30-14:30 / 15:30-16:30
場 所 :工芸館1F
内 容 :① 和ろうそくとは? 洋ろうそくとの違いは?(上記その1と共通)
② 和ろうそくの作り方は?(上記その1と共通)
③ 和ろうそくの絵付け
講 師 :高澤行江さん
定 員 :各回10名
料 金 :¥1000(材料費)
予 約 :1回目は8月21日(火)、2回目は9月18日(火)までに工芸館にメールか電話でお申し込み下さい。 定員になり次第締め切らせて頂きます。
(TEL: 076-262-2020、メール: info@ishikawa-densankan.jp)