終了
企画展
1F

クリスマス特別企画「mellow glass ‐光の街‐」

2013/11/27(水) 12/30(月)

会 期:2013年11月27日(水) - 2013年12月30日 (月)
会 場:1F エントランスホール展示スペース
展示品:約300点

本企画展では、若手ガラス作家、タナカユミさんの作品を紹介します。タナカさんの作品はパート・ド・ヴェール(Pâte de verre)という技法で作られています。この技法は、紀元前16世紀頃にメソポタミアで考案され、ローマ時代になって一旦は消滅したものの、19世紀末のアール・ヌーボーの時代にフランスのアンリ・クロというガラス工芸家によって命名された技法です。これは、カレットと呼ばれるザラメ状のガラスを石膏型に詰め、そのまま窯の中で焼き上げ、冷却後に仕上げるガラス成型法です。
本企画展では砂糖菓子のような透明感を持った作品で3つの村を構築し、クリスマスに相応しく光の中に佇む家々の幻想的な情景をご覧頂きます。

<タナカユミさんからのメッセージ>
記憶をカタチにすること。
私の生まれ育ったところは、長野県の八ヶ岳のふもとです。標高1100メートル。冬の寒いときには気温がマイナス15度になります。キラキラと舞うダイヤモンドダストや樹氷も庭先でみることができます。雪は少なくホウキで掃いて雪かきをします。私の住むところの冬は、キーンという冷たさとサラサラとした雪。雪は冷たさで蒼く見えます。
金沢でのはじめての冬は、雪の深さと重さに驚きました。一気にたくさん降った大雪の日、雪の上を泳ぐように歩いて家に帰ったことを思い出します。その雪は、どこまでも真っ白で深く、雪の中のあったかかったこと。金沢の冬は、シーンとした静けさと白の景色。
記憶の景色をカタチにしました。

◆ 併催プログラム

タナカユミさんワークショップ「光のオーナメント作り」

フィンランドに12世紀から伝わる冬至祭の装飾品「ヒンメリ」を作るワークショップです。
現在のようなクリスマスの風習が広がる以前、麦わらに糸を通して作られるモビールを飾り、光の再生を願い、自然の恵みに感謝して祈りを捧げたのでしょう。
今回のワークショップでは藁のストローにガラスのパーツを組み合わせて、光が揺らめく「ヒンメリ」を作ります。

日時:12月20日(金) 10:00-12:00
場所:工芸館1F
講師:タナカユミさん
定員:10人
内容:ガラスのパーツと麦わらのストローを使って、北欧のクリスマスの伝統的な装飾品である「ヒンメリ」を作ります。
持物:タオル1枚(手拭いサイズ)
料金:¥1,700(材料費)/1個
予約:電話かメールにて事前にお申込み下さい。
TEL:076-262-2020 / Eメール:info@ishikawa-densankan.jp

<タナカユミさんプロフィール>

長野県生まれ。1996-富山ガラス造形研究所 造形科にてガラスを学ぶ。1998-金沢卯辰山工芸工房 ガラス工房を経て2002-MellowGlassとして活動をはじめる。個展・展覧会を中心に発表活動をしている。

受賞歴1997New Glass Review 18 (N.Y. Corning Museum of Glass)1998国際ガラス展 金沢New Glass Review 19 (N.Y. Corning Museum of Glass)高岡クラフトコンペティション199999 世界工芸コンペティションNew Glass Review20 (N.Y. Corning Museum of Glass)2000伊丹酒盃台展 奨励賞高岡クラフトコンペティション金沢市工芸展 奨励賞New Glass Review 21 (N.Y. Corning Museum of Glass)2001国際ガラス展 金沢Wan One 展 奨励賞2001 世界工芸コンペティション第3回現代ガラスの美展IN 薩摩2001New Glass Review 22 (N.Y. Corning Museum of Glass)2002日本現代ガラス展・能登島 能登島ガラス美術館New Glass Review 23 (N.Y. Corning Museum of Glass)