終了
企画展
2F

竹、鉄と出会う

2014/9/6(土) 11/3(月)

会 期: 2014年9月6日(土) - 11月3日 (月) 展示室: 2F 第3展示室作品数: 21点

昔から生活の中で使われる様々な道具や日用品を作る材料として利用されてきた竹ですが、一方では竹工芸品として茶杓や花入れ等の茶道具も作られてきました。今回の企画展は、竹工芸品をインテリアという切り口で取り上げようという試みです。

本企画展では、竹の作品を新たな視点から見て頂けるよう、竹工芸家・榎本千冬さんの作品を、伝統編模様など日本的な形状や考え方を取り入れたアートディレクター/デザイナーの浅野真一郎さんの鉄の作品と合わせてご覧頂きます。竹と鉄の間にどのような化学変化が引き起こされるのか、また、鉄との組み合わせにより竹の新たな魅力がどのように引き出されるのか、ぜひ体感して頂きたいと思います。


尚、本企画展では、実用的なインテリアとして使って頂ける <榎本さんx 浅野さん> のコラボ作品2点も紹介します。こんな使い方もあったのかときっと思って頂けれることでしょう。

<出展者・榎本千冬さん コメント>
竹工芸の魅力ってなんだろう。
この頃よく竹工芸の魅力についてきかれます。しかし、自問してもなかなか答えが見つかりません。竹を始めて40年近くになります。これまで続けてこられたのは、取りも直さず竹工芸に魅力を感じていた事に他ならないはずなのですが。それなのに、此れぞといった答えを見いだせないのは何故でしょう?もともと有る日本人のDNAからくるものなのでしょうか、それとも魅力があまりにも多くて一言では言い表せないからでしょうか。今は一応、そういう事にしておきます。皆様はどう感じてくれるでしょう、感じたままを教えていただけると嬉しいのですが・・・。

<出展者・浅野真一郎さん コメント>
それぞれ伝統工芸や象形文字など日本的な形状や考え方をモチーフに、自身のバックグランドであるグラフィックデザインの要素を取り入れた家具シリーズ「sen」。

榎本千冬さんの竹工芸作品とは、素材や見た目はまったく違うように思えますが、それぞれ2次元の線を3次元のカタチにしていたり、籠目模様など日本をモチーフにした「sen」とは共通していることも多く、一緒に展示していただくことでどのような相乗効果を得られるのかとても楽しみにしています。

また、光栄にも榎本さんとコラボレーションさせていただいた作品も2種展示させていただきます。こちらは今回のテーマである「竹、鉄と出会う」に沿って、竹工芸によるお盆やザルに鉄によるミニマルな要素を加えることで、現代のライフスタイルに合わせた新たな機能と味付けを施した作品となります。

ぜひ、「竹」と「鉄」の組み合わせの妙をご体感いただくとともに、「sen」のグラフィカルな線による形状や意味、ネガティブスペースとポジティブスペースの導きだす間、光によって創られる影などにも注目していただけたら幸いです。

kagotetsu.jpg

<榎本千冬さんプロフィール>
1950 神奈川県相模原市生まれ1978 大分県別府高等職業訓練校竹工芸科修了1985 石川県立輪島漆芸技術研修所卒業1989 輪島漆芸技術研修所にて竹工芸人間国宝飯塚小玕斎氏の助手を務める1993 輪島漆芸技術研修所の講師となる2000 文化庁在外研修員として、ドイツにて柳工芸研修2001 ニューヨーク・ジャパンソサエティにて竹工芸の講演を行う現在、作品制作のかたわら、石川県立輪島漆芸技術研修所にて講師を務めている。   <受賞歴> 1981 西部工芸展:大分県美術展入選1985 日本伝統工芸展・伝統工芸木竹展入選1989 '89年ジャパンコンペティション石川=新世への塗・漆展入賞1990 裏千家・淡交社主催 '90年明日への茶道美術公募展入賞1993 石川の伝統工芸展県知事賞受賞1999 ドイツ、バイエルン州政府金賞受賞2013 世界工芸コンペティション・金沢2013入賞2014 工芸都市高岡クラフトコンペテイション 優秀賞※ ビナコテーク・デア・モデルネ、ノイエ・ザムルク、ミュンヘンに作品が収蔵。 

<浅野真一郎さんプロフィール>
アートディレクター/デザイナー、日本グラフィックデザイナー協会 正会員、インターナショナルアソシエーションオブデザイナーズ(IAD) 会員
ソニーを始め大手メーカーのキービジュアルや広告・販促物の企画・制作に従事した後、
2012年Shinn Asano Design設立。同年、発表した日本の伝統工芸や象形文字などをモチーフに2次元の線を3次元のカタチにした家具シリーズ「sen」が海外でも注目を集める。グラフィックをベースに家具やプロダクトなど多岐に渡って活動している。
今春、イトーキ社の国産木材を活用する取り組み「Econifa」より新作を発表。<受賞歴>  2013 イタリアミラノ国際コンペティション A' Design Award 金賞受賞  <出 展> 2014 イタリア ミラノフォーリサローネ2014 ドイツ アンビエンテ2013 デザイントーキョー プロトラボ2013 インテリアライフスタイル2013 イタリアミラノフォーリサローネ2012 トーキョーデザイナーズウィーク

◆ 併催プログラム

本企画展の出展作家、榎本千冬さんが教えてくれるワークショップが開催されます。
古来から様々な道具を作る素材として活用されてきた竹を使って、編に挑戦して頂きます。
ぜひ、竹と向き合う楽しさを体感して下さい。

「竹工芸・烏帽子花籠に挑戦!」ワークショップ

日 時: 10月11日(土)・12日(日)13:30-16:30場 所: 工芸館1F講 師: 榎本千冬さん制作物: ヒゲ篭(直径約14cm、高さ約18cm)定 員: 5名料 金: ¥3,200内 容: 真竹を使って、六ツ目編みとそのバリエーションを用いて花籠を編みます。参 加: 12才以下の方は大人の方と一緒にご参加下さい。予 約: 電話かメールにて事前にお申込み下さい。
 TEL: 076-262-2020 / Eメール: info@ishikawa-densankan.jp

本企画展の出展作家、榎本千冬さんが教えてくれるワークショップが開催されます。 古来から様々な道具を作る素材として活用されてきた竹を使って、編に挑戦して頂きます。ぜひ、竹と向き合う楽しさを体感して下さい。

「竹工芸・烏帽子花籠に挑戦!」ワークショップ

日 時: 9月13日(土)・14日(日)13:00-16:30場 所: 工芸館1F講 師: 榎本千冬さん制作物: 烏帽子花籠(えぼしはなかご)
 直径約14cm、高さ約18cm定 員: 5名料 金: ¥3,200内 容: 真竹を使って、四つ目編とそのバリエーションを用いて花籠を編みます。参 加: 12才以下の方は大人の方と一緒にご参加下さい。予 約: 電話かメールにて事前にお申込み下さい。
 TEL: 076-262-2020 / Eメール: info@ishikawa-densankan.jp※ 10月にも榎本千冬さんによる竹工芸のワークショップが開催されます。日時等、 詳細については追って工芸館HPでお知らせ致します。